近年では、家庭で使用する給湯システムとしてエコキュートを選択する方が増加していると言われています。給湯器と聞くと、マンションなどでも広く普及しているガス給湯器を思い浮かべる方も多いですが、エコキュートはガスではなく電気を利用してお湯を沸かす給湯システムとなります。このエコキュートは、ヒートポンプユニットと貯湯タンクを組み合わせたシステムとなっており、電気を利用して空気中の熱を効率よく利用することで、お湯を作る給湯器です。エコキュートが非常に高い光熱費削減効果を持つと言われる理由は、貯湯タンクにお湯を作り置きしておくという構造になっている点で、この構造により夜間の安い電気代を利用してお湯を作り、給湯コストを大幅に下げることができるのです。

しかし、今までガス給湯器など、他の給湯システムを利用していた方であれば、「エコキュートは何が違うのか?」「買い替えするなら何に注意すべきか?」など、いろいろな疑問が思い浮かぶことでしょう。実際に、弊社に対するお問い合わせでも「本当に給湯コストは下がるの?」といった質問は少なくありません。

そこで今回は、エコキュート導入の契約前など、実際にお客様から頂くことが多い質問とその答えをまとめてご紹介したいと思います。現在、エコキュートへの買い替えを考えている方は、ぜひ参考にしてみてください。

エコキュート導入前によくある質問

エコキュート設置 写真

それでは、エコキュートの導入や 入れ替え 時の打ち合わせで、お客様から質問されることが多い疑問について、その質問内容と答えをご紹介していきましょう。最近では「エコウィル」「エネファーム」など、非常に良く似た名称の給湯システムが多く登場していることから、「そもそもエコキュートってどんなシステム?」といった基本的な質問も少なくありません。 現在、エコキュートの導入を検討中の方であれば、同じような疑問を抱えている可能性も高いですし、ぜひ参考にしてみてください。

そもそもエコキュートってどんなシステムなの?

エコキュートの導入を本格的に考えている方でも、こういった基本的な質問をする方は少なくありません。

上述したように、エコキュートは、電気を利用してお湯を沸かす給湯システムです。エコキュートは、ヒートポンプユニットと貯湯タンクが一体となっており、電気の力で空気中の熱を効率的に集めます。そして、集めた熱を利用してお湯を作り、貯湯タンクにお湯を貯めておくのです。お湯が必要になった場合は、この貯湯タンクから供給されることとなります。 ガス給湯器などと比較しても、給湯コストが安くなると言われる理由は、空気中の熱を効率的に利用できる点や、お湯を電気代が安い深夜帯に作り置きしておけるという仕組みのためです。近年ではエコキュートの人気が非常に高まっていますので、パナソニックや東芝、三菱などの超有名企業を始めダイキンやコロナなど多くのメーカーが開発・販売に参入しています。

現在ガス給湯器を利用しているけどエコキュートにできる?

このお問い合わせは非常に多いです。現状、ガスをエネルギーとしてお湯を沸かすガス給湯器を利用している方であれば、エネルギー自体が電気に代わってしまうエコキュートへの入れ替えは難しいと考える人も少なくありません。

この答えに関しては、「もちろんできます!」となります。

近年では、ガス給湯器を利用していた方が、給湯コスト削減のためエコキュートに入れ替えするということが増加しています。もちろん、電気工事などが必要になりますが、大きな問題もなく 入れ替え 可能です。ちなみ、このタイミングでガスコンロをIHクッキングヒーターに入れ替え、オール電化住宅にする方も多いです。家庭で使用するエネルギーを電気に統一すれば、かなりの光熱費削減効果を見込めます。

オススメのメーカーはどこですか?

エコキュートはメーカーによって特徴が異なりますので、この質問も多いです。ただし、お客様によって導入目的や必要とする機能が異なりますので「〇〇製のエコキュートが一番です!」とお答えするのはなかなか難しいのが実情です。

エコキュートは、近年非常に高い人気を誇ることから、非常に多くのメーカーが参入しており、メーカーによってエコキュートの開発に力を入れる部分が異なるのです。したがって、お客様が「〇〇の機能を重視したい!」など明確な目的がある場合には、特定のメーカーをお勧めすることもできますが、そうでないなら「どのメーカーもオススメです」が答えとなってしまいます。

エコキュートの導入時には、「機能を重視したい」「導入費を安くしたい」「保証の充実度が重要」など、ご家庭で絶対に譲れないポイントを明確にしておくとスムーズに機種選びが進みます。

エコキュートを選ぶときには何に注意すれば良い?

「オススメメーカーは?」と少し被りますが、エコキュートの機種選びをする際に、何に注意すれば良いのか?という質問も多いです。

上述の通り、エコキュートはメーカーによって特徴が異なりますし、まずは導入する目的を明確にしましょう。そして、忘れてはいけないのは、エコキュートのタンク容量の違いです。エコキュートは、あらかじめタンクに貯めたお湯を供給するというシステム上、使い過ぎればお湯切れしてしまいます。したがって、普段のお湯の使い方や家族構成から必要になるタンク容量をしっかりと検討しておくべきでしょう。

電気温水器とエコキュートは同じ?

電気を利用してお湯を作る給湯システムには『電気温水器』もあります。そのため、お客様の中には「エコキュート=電気温水器」なのだと勘違いしている人も少なくありません。

この2つの機器は、全く別物なので注意しましょう。エコキュートは、上述したように、空気中の熱を利用して効率良くお湯を作るのに対し、電気温水器は、タンクの中のヒーターでお湯を作ります。電気温水器は、大きな電気ポットと考えておけば間違いありません。このお湯の作り方の違いで、エコキュートの方が圧倒的に高い省エネ効果を持つのです。一般的にですが、エコキュートは電気温水器の1/3~1/4程度の電気でお湯を沸かすことができると言われます。

フルオートとオートは同じ意味?

エコキュートは、『フルオートタイプ』『オートタイプ』などの機能表記がなされています。これを見た場合、「フルオートもオートも同じ意味だろう」と考えてしまう人も少なくなく、どういった違いがあるのか分からない…という声はよく耳にします。

この2つのタイプについては、「どうせ似たような機能だろう」などとテキトーに選んでしまう人がいるのですが、その場合、導入後に後悔してしまう危険性が高いです。以下で2つのタイプを簡単に紹介しておきますので、ぜひ覚えておきましょう。

  • フルオートタイプのエコキュート
    フルオートタイプは、自動でお湯はりをスタートし、設定している量までお湯が溜まると自動でストップします。さらに、フルオートの便利なところは、お湯が冷めてきたら自動で保温を行ったり、湯量が減少したときには自動で設定している容量までたし湯をしてくれる機能があることです。
  • オートタイプのエコキュート
    オートタイプの場合も、フルオートと同様に自動でお湯はりをしてくれます。しかし、湯量が減少したときにたし湯をする、冷めた場合に保温をするなどの自動調整機能がありません。

このように、機能に大きな違いがあるのです。当然高機能となるフルオートタイプの方が高額になります。

どこにでも設置できるの?

エコキュートを導入する場合には、設置場所に注意しておかなければいけません。ガス給湯器は小型化が進んでおり、壁掛け設置でスペースをあまりとりません。お客様の中には、取り外したガス給湯器と同じ場所にエコキュートの設置ができると考えている人もいるのですがそうではありません。

エコキュートは、ヒートポンプユニットと貯湯タンクを設置しなければいけませんので、ガス給湯器よりもかなり大きなスペースを必要とします。 メーカーなどによりサイズは異なりますが、一般的なエコキュートの参考サイズをご紹介しておきます。

貯湯タンクは「幅650mm、奥行き750mm」で、ヒートポンプ(室外機)が「幅850mm、奥行き300mm」程度の大きさがあります。さらに、貯湯タンクとヒートポンプは600mm程度隙間を開ける必要があるので、エコキュートの設置床面積としては『幅2100mm、奥行き750mm』程度のスペースが必要と考えておきましょう。

まとめ

今回は、エコキュートの導入をお考えの方が抱える疑問について、よくある質問形式でご紹介してきました。もちろん、本稿でご紹介した以外にも、それぞれのご家庭固有の疑問などは必ず存在すると思います。特にエコキュートは光熱費削減効果を期待して…といった理由で導入する方が多いため、「本当に給湯コストは下がるの?」という疑問を持っている方は多いと思います。

エコキュートに関しては、上述しているように、単に電気を利用してお湯を作るだけではなく、空気中の熱を効率よく利用できる給湯システムです。したがって、ご家庭に最適のサイズのエコキュートを導入し、間違った使い方をしなければ、省エネ効果を得られることは確実だと思います。しかし注意が必要なのは、エコキュートを導入する場合には、ご家庭で契約している電気料金形態をしっかりと把握しておくことです。ご家庭によっては、夜間の電気代が下がらないプランを契約している可能性もありますので、エコキュートを導入する場合には、きちんと最適な契約プランに切り替えるようにしましょう。

こういった設備は何も考えずに「導入すれば光熱費削減効果を得られる!」と考えるかもしれませんが、きちんと正しい知識のもと正しい使い方をしなければいけないのです。 この記事内でご紹介した以外の疑問がある方は、お気軽にお問い合わせください。まじめデンキでは経験豊富なスタッフが、どのような質問にも適切にお答えします! まずはまじめデンキ無料相談へ