今回は、エコキュートの運用中に必要になる日々のメンテナンスについてご紹介していきたいと思います。
普段の生活を考えてみると、一日の終わりにお風呂に入ることで疲れを癒す…ということを楽しみにしている方は多いことでしょう。エコキュートを導入していれば、自動でお湯はりをしてくれるものもありますし、毎日のお風呂も大きな面倒もなく楽しむことが可能です。
それでは、毎日使用するお風呂のメンテナンスは皆さんどうしているのでしょうか?
「毎日浴槽を綺麗にしてからお風呂に入っている!」という返答が聞こえてきそうですが、エコキュートとお風呂を繋ぐ配管などの清掃は無視している方が多いのではないでしょうか。実際に、エコキュートを長く使用している方であっても、「今まで一度も配管の清掃なんてしたことがない…」という方も多いのでしょうが、こういった場合、意外な危険が潜んでいるのです。
実は、普段何気なく利用しているエコキュートに関しては、その配管や貯湯タンクの清掃を怠っていると、湯垢や雑菌によって汚れてしまうものなのです。そのままの配管を利用していれば、雑菌の繁殖などを原因として、ご家族に健康被害が出ないとは言い切れません。
そこで今回は、エコキュートのメンテナンスを放置してしまった場合の危険や、配管の清掃方法についてご紹介します。
目次
配管が汚れてしまう原因は?

「エコキュートの配管の汚れ…」などと聞いても、水しか流れていないはずのエコキュートの配管が「なぜ汚れてしまうのか?」と疑問に思う方も多いのではないでしょうか?
しかし、エコキュートの配管は、毎日人が入浴しているだけでも徐々に汚れて行ってしまうものなのです。皆さんがお風呂に入るのは、汗や身体についた汚れを落とすためで、お風呂に入ればそういった皮脂や垢がお風呂のお湯に混ざるわけです。さらに、入浴剤を利用する方であれば、その成分によって汚れを誘発することがありますので、さらにお湯が汚れやすくなります。
エコキュートのお風呂は、循環したお湯が過熱されることで追い炊きが行われるのですが、浴槽に汚れがある場合には、その汚れも一緒に追い炊き配管に運ばれてしまいます。さらに、配管内の加熱によって雑菌の繁殖を促す場合もあるため、何のお手入れもしていない配管は、皆さんが考えているよりもかなり汚れていると言えるのです。
配管の汚れを放置した場合、健康被害のリスクも…
冒頭でご紹介したように、浴槽は小まめに清掃するという方でも、配管洗浄まで頻繁に行う人は少ないのが実情です。しかし、配管が清潔に保たれていないと、どんどん汚れが蓄積され、場合によってはお風呂を利用した人の健康を脅かすリスクまであると言われています。
エコキュートは、内部が暖かく雑菌が繁殖しやすい環境でもあるのです。そして、配管内で繁殖する雑菌の中でも、特に注意が必要なのは『レジオネラ菌』だと言われています。レジオネラ菌は、健康な人には特に大きな危険がないと言われますが、お子様や高齢者など、抵抗力が下がっている場合、健康被害を及ぼすのです。症例としては、頭痛や咳、下痢や高熱を引き起すと言われており、死亡率は最高で30%と言われる非常に危険なものなのです。
このレジオネラ菌は、暖かく清潔でない環境で繁殖すると言われていますので、エコキュートの配管洗浄を全くしていない…という場合には、増殖した菌を体内に入れてしまうリスクが高くなります。家族の健康を守るためにも、普段からエコキュート周りのメンテナンスを欠かさないようにしましょう。
定期的に行いたいエコキュートの清掃について
それでは、毎日のお風呂を清潔にするため、普段から行っておきたいエコキュートのメンテナンスについてご紹介しておきましょう。
上述したように、人がお風呂に入るだけでエコキュートの配管は必ず汚れてしまうものです。したがって、清潔なお風呂を保つためには普段からのこまめな配管洗浄がとても重要になるのです。エコキュートの中には、配管洗浄機能がついているものもありますので、そういったタイプは普段からその機能で配管洗浄を行いましょう。また、簡易的な配管洗浄では落とせない頑固な汚れもありますので、そういった場合は以下のような洗浄方法を参考にしてください。
半年に一度程度は「ジャバ」で配管洗浄を!
エコキュートの配管に貯まった汚れを落とす場合には、皆さんご存知の『ジャバ』が使えます。これは、エコキュートの各メーカーでも推奨されていますので、ジャバを使って配管洗浄を行いましょう。頻度的には半年に1度程度が推奨されています。 ジャバを使って配管洗浄する場合の手順は以下を参考にしてください。
- ふろ自動運転を「切」にする。
- 浴槽に水を張り(浴槽アダプターの中心から10cm以上)、ジャバを適量入れる。残り湯を使用するのでもOKです。
- リモコンの【洗浄】ボタンを3秒以上長押しする。
※ジャバでの浴槽洗浄がはじまります。 - 1時間ほど経過したら、洗浄を停止して排水する。
- 浴槽アダプターが隠れる程度までお湯を貯める。
- 【洗浄】ボタンを3秒以上長押しする。
※水のみで「すすぎ」がはじまります。 - 30分ほど経過したら、洗浄を停止してお湯を捨て、浴槽の清掃をして完了です。
上記手順は、三菱エコキュートの取り扱い説明書の内容を参考にしています。他メーカーのエコキュートを導入している場合は、取扱説明書の記載手順を守って行ってください。
参考: 三菱エコキュート取り扱い説明書
まとめ
今回は、普段の生活の中で必要になるエコキュートのメンテナンスについてご紹介しました。本稿でご紹介したように、エコキュートを清潔に利用していく場合には、浴槽の清掃だけでなく、追い炊き配管の清掃などもこまめに行っていかなければいけないのです。
面倒に思うかもしれませんが、こういった普段のメンテナンスを怠ってしまうと、配管内に汚れが蓄積し、最悪の場合、ご家族の健康を害してしまう雑菌の繁殖まで招いてしまう危険があるのです。配管の洗浄方法に関しては、上述したように、そこまで複雑な方法でもなく、薬剤さえ入れてしまえば、エコキュートが勝手にやってくれるものです。
どうしても配管洗浄が面倒…という場合には、配管洗浄をしてくれる業者さんに依頼すると良いでしょう。お金は多少かかってしまいますが、きちんと清潔なお風呂を作ってくれると考えれば安いものだと思います。 ちなみに、こういった配管洗浄の手間を無くしたいと考えているのであれば、バブル洗浄機能を持った三菱のエコキュートがオススメです。バブル洗浄機能は、ボタン一つで風呂配管の清掃をしてくれる機能ですので、普段の生活の中でかかるエコキュートのお手入れ時間をかなり削減することが可能です。エコキュートを導入する場合には、導入時の安さだけに目を向けるのではなく、運用時の手間を削減できる機能に注目するのがオススメです。