ガス給湯器などからエコキュートへの切り替えをご検討中の方であれば、「エコキュートの寿命ってどれくらいなのだろう?」と、製品的な耐用年数が気になるのではないでしょうか?

当然のことですが、どのような給湯システムを導入する場合でも、一度購入すればそれが一生使えるわけではなく、使用しているうちに経年劣化などで買い替えが必要になります。特にエコキュートなどの給湯器関連の住宅設備に関しては、故障してしまうとお風呂に入れなくなってしまう…など、一般生活に大きな支障をきたす部分ですので、寿命で使えなくなる前に、計画的に買い替えを行っていくべき設備と言えるでしょう。

それでは、「そろそろエコキュートの買い替えが必要かな?」と、エコキュートの寿命を見極めるためにはどうすれば良いのでしょうか?製品的な詳細知識を持っていない方であれば、メーカーが公表している耐用年数を参考にするのが安全でしょう。そこで今回は、一般的なエコキュートの寿命(耐用年数)についてご紹介します。

エコキュート本体とその他の寿命(耐用年数)について

それでは早速、エコキュートの耐用年数についてご紹介していきましょう。エコキュートを販売しているメーカーサイトなどを見ればわかりますが、一般的なエコキュートの耐用年数は「10~15年程度」と言われています。ただし、エコキュートが販売開始されたのは2001年で、まだ18年程度しか経過していないため、メーカーが公表している耐用年数が完全に正確な年数なのかは「まだ確実なことだと言えない…」というのが現状でしょう。

その他の家電製品と比較してみると、「冷蔵庫やエアコン:8~10年」、「IHクッキングヒーター:10年程度」と、多くの家電製品が似たような耐用年数になっています。しかし、実際にこういった家電製品を利用してみると、メーカーが公表している耐用年数を超えて利用できることも珍しくありません。エコキュートも同様で、大切に使っていれば、15年以上持つ場合もあるでしょうし、逆にメーカー推奨の使い方を守らなければ、数年でダメになってしまう場合もあるのです。

エコキュートの寿命に関する注意点は、エコキュートを構成する部品によって耐用年数が異なるという点です。以下で、エコキュートの重要部位に関する耐用年数もご紹介しておきますので、ぜひ頭に入れておいてください。

ヒートポンプの耐用年数

ヒートポンプは、空気熱交換器などが組み込まれており、お湯を作るための心臓部分と言える部品です。ヒートポンプユニットには、多くの電子回路部品が使用されており、これらは経年によって劣化が進行します。

この部品の耐用年数は、5~10年程度と言われており、10年近く使用していると、次々と電子回路部品の故障が表面化する場合があります。

貯湯タンクの耐用年数

次は、貯湯タンクの耐用年数です。エコキュートは、深夜帯の安い電気でお湯を作り置きする…というシステムとなっているため、この貯湯タンクも非常に重要な部品と言えます。

貯湯タンクの耐用年数は、ヒートポンプよりも長く、10~15年ほどが寿命と言われています。一般的に、使用中に貯湯タンクが故障する…などということは少ないのですが、タンクの水抜きなどの定期的なメンテナンスを一切行っていない…などと言った場合には故障することもあります。

エコキュートの寿命を疑った方が良い症状は?

エコキュートの耐用年数がつかめたところで、「どうすれば長持ちさせることができるのか?」という点もご紹介しておきましょう。

一般的にですが、エコキュートの寿命が近くなると、頻繁にエラーコードが出るようになり、お湯に関するトラブルが続出するようになります。具体的には、「使用中のお湯の温度が安定しなくなる…」「お湯の量が安定しなくなる…」などの症状がみられるようになり、こういった症状が出始めたエコキュートに関しては、寿命が近づいていると考えた方が良いでしょう。エコキュートが完全に故障すると、当然お湯が出なくなります。

また、お風呂に入っていると、黒い粉のような汚れが見られるようになった…という場合もありますが、これは配管に利用しているパッキンが劣化してお湯に混ざって出てきている可能性が高いです。パッキンの交換をすれば、湯の汚れはなくなりますが、経年劣化の問題となりますので、他の部分の劣化も進行している可能性が高いです。つまり、寿命が近づいている…という判断の目安とも言えるのです。

他には、リモコンに表示されるエラーメッセージを何度消してもすぐに警告が出る、機械から異音がするようになった…といった場合も劣化のサインですので、早めに修理業者に見てもらうのがオススメです。

当サイトではPanasonic、東芝、コロナといった様々なエコキュートのエラーコードについて記事にてまとめております。お困りの際は是非参考にご覧ください。

エラーコード集はこちら

エコキュートをできるだけ長く使用するには?

それでは、エコキュートをできるだけ長く利用したいと思う場合には、どういった点に注意すれば良いのでしょうか?ここでは、普段の利用に関する注意点をいくつかご紹介しておきます。

定期的なメンテナンスを欠かさない

エコキュートは、設定さえしておけば、勝手にお湯を作ってくれるシステムですので、購入後は放置していれば良いと考える方がいます。しかし、当然ですが、経年で徐々に劣化してしまうものですので、定期的なメンテナンスは欠かせません。

貯湯タンクやヒートポンプを定期的に点検し、メンテナンスをしてあげるだけで、寿命をのばすのに非常に有効だと言われています。例えば、年に2・3回程度、貯湯タンクの水抜きをしてあげるだとか、配管のお掃除などをしてあげるだけでもかなり違います。

こういった「自分でできるメンテナンス方法」は、購入時に付属されている取扱説明書に記載されていますので、必ず行うようにしましょう。

入浴剤を選ぶ

エコキュートを利用するのであれば、使用する入浴剤が限定されてしまいます。使用できる入浴剤はメーカーや機種によって異なりますので、取扱説明書に記載されている入浴剤以外は使用しないようにしましょう。

メーカー推奨品以外を利用してしまうと、故障の原因になりますので注意してください。

設置場所をきちんと選ぶ

エコキュートは、基本的に設置できるのであれば、どこに設置するのも自由です。しかし、設置に適していない場所もあるのです。例えば、湿気やほこりが多い場所に設置してしまうと、エコキュートの寿命が短くなってしまう…と言われています。

また、寒冷地や塩害地域で使用する場合には、通常のエコキュートではなく寒冷地仕様、耐塩害仕様・耐重塩害仕様など、使用する場所に適した機種を選ばなければいけません。

どの設置場所が最適なのかは、一般の方にはなかなか判断がつかないと思いますので、販売会社の方に相談し設置場所を決めるのが良いでしょう。

まとめ

今回は、エコキュートの導入をご検討中の方であれば、誰もが気になる「エコキュートの寿命」についてご紹介しました。この記事でご紹介したように、一般的に言われるエコキュートの寿命は10~15年程度となります。もちろん、普段の使い方によって、それよりも長く利用できるご家庭もあれば、数年で故障してしまい買い替えが必要になる…なんてご家庭もあることでしょう。

こういった設備をできるだけ長く利用したいと考えているのであれば、普段の使い方や定期的なメンテナンスが非常に重要になります。細かなことで面倒くさいと思うかもしれませんが、小さなことをコツコツとするだけで、給湯システムのランニングコストが安くなると考えれば、やはりやっておくのがオススメです。

エコキュートの導入をご検討中の方で、使用上の注意点などを知りたい方はお気軽にお問い合わせください。まじめデンキでは、手厚いアフターフォロー体制を整えていますので、エコキュートの導入後も安心して運用が可能です。こういった設備の導入は、初期コストの安さにばかり目が行きがちですが、導入後も長く付き合っていける体制になっている会社なのかが最も重視すべき点だと思いますよ!

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