近年立て続けに増える自然災害。
台風・地震・豪雨等あるゆる災害が日本の各地で起こってきています。
災害の万が一に備えて太陽光発電を備える方も少なくありません。
しかし、その太陽光発電事態が災害時に破損してしまったりするリスクを想定していますか?
せっかく初期投資して導入した太陽光発電を無駄にしてしまわないように、今回は災害時におけるリスクとその対策方法をご紹介いたします。

太陽光発電でよくある自然災害の被害

まずは太陽光発電を設置後、自然災害において起こり得る被害事案をご紹介します。

  • 台風によるパネルの飛散と破損
  • 豪雨によるパネルの水没
  • 積雪による屋根の破損
  • 落雷によるパネルの破損

台風によるパネルの飛散と破損

台風により、風でパネル事態が吹き飛ばされたり、どこからか飛んできた物がパネルに当たって起こるパネルの破損、更に破損したパネルの破片などが人に当たってしまう等の被害。

豪雨によるパネルの水没

豪雨によって建物などが浸水し、太陽光パネルが冠水してしまう、その他流水やそれによって流れてくる流木等によって太陽光パネル事態が倒壊してしまう。といった被害。

積雪による屋根の破損

豪雪地域などでは積雪によって、屋根が重みに耐えきれずに崩壊するケース。

落雷によるパネルの破損

落雷によって、雷が太陽光パネルに直撃して起こる、ショートやパネルの破損の被害。

上記のような自然災害による被害が想定されます。近年では地震の被害や台風の被害も各地で年間を通して増加してきています。
上記のような災害はどこの地域でも起こり得るということを想定しておかなければなりません。

太陽光パネルを守る方法

架台の強化

太陽光パネル事態は各メーカーが地震や台風などの自然災害などにも耐えることができるように研究を重ねて、細かい基準をクリアして設計されている為、
ちょっとのことですぐに飛散するような事態になることはありません。
ですが、想定以上の自然災害に見舞われた場合には、いくら基準をクリアしていても破損の可能性は無いとは言い切れないのです。
その為、まずは架台の設置方法を強化することを検討してみてください。
架台とはパネルを設置する為にパネルの土台となる部材のことで、
架台の設置方法や工法でパネルの設置強度をあげることができます。
更に、角度などを変えることによって、積雪の雪を滑り安くしたり、強風に耐えられるように工夫することができます。

設置位置に配慮する

台風などがきた場合には飛散だけではなく、豪雨による冠水なども想定しなければいけません。
住宅用の太陽光発電の場合、パネルの設置位置を変えることは難しいですが、地面に設置する野立ての場合、浸水被害や豪雪の積雪を想定して、
地面から60cm〜1mの高さで設置するように配慮する方が良いでしょう。
また。地面から高く設置することで、伸びてくる雑草からパネルを守り、除草などの面からもメリットがあります。

太陽光パネルを設置基準通りに設置

太陽光発電を売電などの為に設置していると、売電利益の為にパネルを設置面ギリギリまで敷き詰めて置こうとする方がいるようですが、
これは台風などの災害対策の面からあまりよくありません。
パネルを敷き詰めることで、風の逃げ道を塞いでしまうことになる為、
強風が吹いた場合に、下から風によってパネルが吹き飛ばされる懸念があるからです。
その為、パネルの設置はメーカーの設置基準をしっかりと確認した上で、乗せすぎには注意しましょう。

施工業者についても確認する

また、太陽光パネルを設置する業者はメーカーではなく、別の施工業者です。
その為、メーカーはきちんと設置方法や基準を示しているにもかかわらず、施工業者によっては工法や設置の仕方を認識しておらず、差がでてくる場合があります。
いい加減な設置工法ではパネルの強度にも違いがでてきますので、
施工業者などは事前に口コミや情報を確認しておく必要があります。

メーカー保証の確認

まず、太陽光発電システムを導入したら、メーカー保証の内容を確認しましょう。
メーカー保証には、製品保証と出力保証があり、だいたい無償で10年間は保証してくれます。
製品保証の場合、万が一製品が壊れてしまった場合、出力保証は万が一出力が低下してしまった場合には、無償で交換が可能です。
また、有償にすれば保証期間を伸ばすことも可能です。
ですが、このメーカー保証では、自然災害や、何らかの物質が飛んできた場合の破損には対応していません。

自然災害保険にも加入しておく

自然災害に対応するには、別で自然災害補償に加入する必要があります。
メーカーはメーカー保証以外にも、自然災害補償を別で用意していますが、この自然災害補償はメーカーの商品を販売している販売店、もしくは代理店に対して加入できるように作られている補償保険の為、自然災害補償に予め加入している販売店や代理店から太陽光発電システムを購入しないと加入できないことになっています。
まずは販売店に補償に関することを確認しておくと購入後スムーズに補償に入れることでしょう。

万が一の賠償責任保険も検討しておく

太陽光発電システムの導入には自然災害補償だけではまかなえないものもありますので、そんな場合に備えると「損害保険」に加入しておくと、不安が少し解消されます。
損害保険の中でもあらゆる保険がありますが、太陽光パネル事態が飛散した場合などに、万が一第三者に対して身体的障害や財物損壊を与えた場合に備えて、賠償責任保険にも加入しておきましょう。
保険料は小額ですが、万が一の場合に手厚く補償してくれるので安心して導入できるようになります。

まとめ

今回は太陽光発電システムを導入した後に、台風や地震がきた場合に備えた
事前対策と補償について紹介しました。
太陽光発電システムは上記でも書いた通り、すぐに破損したり、飛んでいくことなどが無いようにメーカーで研究され、作られている為、
よほどの災害に見舞われない限りは問題無く、安心して使用できるものです。
ですが、昨今の自然災害はいつ、どの場所でどのような規模で起こるかは誰にも予想ができません。
起きた後にこうしておけば良かった…などと思うことが無いように
太陽光発電システムの導入を検討されている方は事前対策と万が一の補償についてきちんと知っておく必要性があります。